子どものGMD・ペンデュラム

GMDとペンデュラムはどちらもバネを口腔内に装着し、歯を移動させていく方法です。バネの力を使って奥歯を後ろに移動させることで歯の隙間を作り、綺麗に歯が並ぶように調節していきます。主にお子さんの出っ歯の改善に用いられる治療方法です。

GMDとペンデュラムのメリット・デメリット

GMDとペンデュラムはワイヤーと床と呼ばれる拡大装置を使ってバネの力を使って奥歯を後ろの方へ移動させていきます。将来的に抜歯をすることなく矯正を行うことができますが、口の内側に装置を付けるため違和感を感じやすい点も。以下でGMDとペンデュラムのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

メリット

将来的に抜歯をしなくて済む可能性がある

GMDとペンデュラムは歯が綺麗に並ぶように歯の隙間を作る矯正法です。少しずつ奥歯を後ろへ移動させていくので、地道ではありますがお子さんの健康な歯を抜かなくて済む可能性がぐっと上がるのが魅力です。

通常は前歯が前に出すぎていたり八重歯が大きく出ていたりすると歯を抜いて、そこへ歯が綺麗に並ぶようにスペースを作る必要があります。GMDとペンデュラムであれば抜歯をせずに治療を行える可能性が上がりますので、抜歯はしたくないというお子さんでも治療を進めることができるでしょう。

内側に装着するので目立ちにくい

GMDとペンデュラムは奥にある歯に金属のワイヤーを装着するため、ぱっと見た感じでは矯正装置が外からは見えにくいメリットがあります。GMDの場合はわっかのようなバンドをつけるため、若干ですがペンデュラムに比べると外から見えてしまいますが、大きく口を開けない限り矯正装置が見えることはないでしょう。

前歯に装着する矯正装置ではどうしても目立ってしまい、お子さんによっては人前で笑ったり、食事をとるのを嫌がったりしてしまいます。GMDまたはペンデュラムであればそのように人目を気にすることなく矯正治療を進めていくことが可能です。

デメリット

器具が大きい

GMDとペンデュラムは器具がやや大きく、口の中に装着すると違和感を感じるお子さんが少なくないようです。プレートとワイヤーを使用するので、最初は付けるのを嫌がるお子さんも。

ただ、この違和感は最初のうちだけで1週間程度で慣れるようです。最初は嫌がっても徐々に慣れていく矯正装置なので、あまり神経質にならないようにお子さんのケアも一緒に行うと良いでしょう。

食べ物が詰まりやすい

口の内側に装置をつけるため、食事のときに食べ物が挟まったり歯磨きがしにくいといったデメリットがあります。食べ物が挟まってしまうとその都度取り除かなければなりませんので、慣れないうちはお子さんにとって負担に感じることも。挟まった食べ物はそのままにしておくと虫歯の原因にもなりかねないので、歯磨きを念入りに行うなど日常的なケアが必要となります。